秋の気配と夏日のあいだに
庭の紫式部が、日に日に色を深めて、鮮やかな紫の実をつけています。小さな珠のような実が枝いっぱいに並ぶ様子は、まるで秋の訪れを知らせる合図のようです。
足もとには糸ススキや矢羽ススキが穂を揺らし、陽に透ける白銀の毛並みが風にそよいで、やわらかな光を返してくれます。
景色だけ見ればすっかり秋――そんな気配に包まれながらも、日中の気温はまだ25度を超える夏日。外を歩けば、汗ばむ陽気に思わず日陰を探してしまいます。
「秋の景色」と「夏の空気」が同居する、この少し不思議な時季。
けれど、夕暮れが早まり、虫の声が響き、朝夕の風がどこか澄んできているのを感じると、確実に季節は秋へと進んでいるのだな、と心が和みます。
今年の本格的な秋はいつ?
気象予報によれば、この地方で25℃を下回る日が安定して続くのは 10月下旬から11月上旬 にかけての見込みとのこと。
昼間も長袖で心地よく過ごせるようになるのは、ちょうどその頃でしょうか。朝晩はさらにひんやりして、秋の深まりを肌で感じられる季節がやって来そうです。
紅葉の見頃は…
そしてこの地方の待ち遠しい紅葉の季節。
高地では御在所岳や香落渓で 10月下旬から11月上旬 に色づきが始まり、麓や渓谷では 11月中旬 にかけてが見頃。
松阪公園や伊勢神宮周辺といった平地では、少し遅れて 11月下旬から12月初め にかけて、秋色に染まる風景が広がる見込みです。
秋の深まりとともに、紫式部の紫、ススキの白銀、そして木々の赤や黄が競い合う――そんな彩り豊かな季節を楽しみに待ちたいと思います。
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